Mathematica でトドの数の減少を調査

1975年以来,西アラスカのアリューシャン列島沿いでトドの数が減ってきています.アメリカの国立海洋哺乳類研究所のAnne York氏は,統計解析と個体群モデル化のために Mathematica を使用し,その原因を突き止めようとしています.
York氏は Mathematica を使って生存および繁殖率や繁殖開始年齢等の要因を調べ,トドの数の変化は幼獣の生存率が低くなっているためであると結論付けることができました.
York氏は次のように語っています.「Mathematica を使ったので,トドの個体群モデルをすぐに設定することができました.年齢構成および個体数の減少率の変化に関して私たちが持っているデータを使い,非常に複雑な方程式を解き,若年生存率の低下が個体数減少の有力な理由であることを突き止めることができました.これがきっかけとなって,私が一緒に研究をしている生物学者は幼獣の食性や潜水動作をさらに研究するようになりました.その研究から,幼獣は成獣ほど深くは潜水しないということが分かりました.幼獣は,成獣が200メートル以上潜水するのに対して,最大でほぼ50メートルしか潜水しないのです.」
生物学者はまだ,幼獣の生存率の低下がどのように潜水能力と関連しているのかについては確信が持てていません.海洋状態が近年変化しトドの餌がより深いところに移動したために,幼獣は餌があまり食べられなくなったのかもしれません.York氏が注目するこれ以外の要因として,トドがアメリカベースの最大の漁業会社とタラの捕獲を競い合っているということが考えられます.
使用された Mathematica の主な機能:
- 数値計算--積分,微分,方程式の解法
- 記号計算--積分,微分,方程式の解法,記号行列計算
- グラフィックス--等高線プロット
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